サイトロゴ

What You Want To Know

はじめに

理容室や美容院で、カラーやパーマをした時に頭皮に薬がしみたり、ツーンとする嫌なニオイを経験したことはありませんか?シャンプーをする若いスタッフさんの手荒れを見かけたことは?私たちは、薬がしみるのは当たり前のことと思い、たくさんの美容師さんが手荒れや体調不良でお店をやめていかれる話を聞いて、せっかくの理美容師になる夢をあきらめてしまうなんて…と思いました。ところが、環境や健康問題の専門家によるお話から、私たちが毎日使用しているパーマ剤やカラー剤、シャンプーなどに含まれる「化学物質」が、しっしん手荒れやお客様の頭皮のトラブル(湿疹・かぶれなど)を起こす一因であり、排水として川や海に流れ、環境も汚染していることを知ったのです。

地球環境の
浄化

安心安全

心身の健康

本当のきれい

生命の輝き

化学物質に囲まれた、私たちの生活。

「化学物質」ってなんでしょう?
それは、本来、地球には存在せず、たかだか150年前から人間が作った物の総称です。 150年の短い年月では、地球には化学物質を分解する能力はありません。作った人間が化学物質を分解する責任があるのです。
しかし、実際はプラスチックひとつとってみても、分解せずに海に流してしまい、マイクロチップとなって戻り、私達の食卓の魚や塩の中にまぎれ込んでいます。「化学物質」は薬品、食品だけではなく、消臭剤、シャンプー、食器、壁紙などの日用品、そして化粧品にも多く含まれています。私たちはそれらの「化学物質」に囲まれて、ロ、肺、皮膚、粘膜から毎日体内に吸収してしまっています。
「化学物質」の人体に対する健康障害を正しく理解して、真の健康な生活を取り戻しましょう。

1.え?皮膚からも入るの?

「化学物質」というと何だか特別なものに思えますが、いまの私たちの生活は化学物質であふれかえっています。いろんな日用品の裏のラベルに書いてあるよくわからない“カタカナの成分”に「?」と思ったことがありませんか?そして、それが「皮膚からも吸収される」ということを知っていましたか?

化学物質などの異物が
体の中に入るルートは3つ

経口吸収

食べ物などと一緒に口から入ること

経気道吸収

呼吸と一緒に吸い込むこと

経皮吸収

皮膚から吸収すること

気にしていない、
気づいていない、
だからこそ危険!

口から入るもの(食品添加物や野菜の農薬など)や吸い込むものには気をつけていても、まさか皮膚から有害なものが入ってくるとは思わず、無防備な人が多いのでは。でも、毎日使うシャンプーや化粧品、洗剤や歯磨き粉などにもたくさんの化学物質が含まれていることを考えると、経皮吸収が実は一番身近で、深刻なものかもしれません。

体の部位で吸収率が違う!

皮膚の角質層の薄いところほど吸収されやすいので、
お風呂で使う入浴剤やボディソープなど、特に安全性に注意する必要があります。

年齢でも違う吸収率!

ステロイドを中心に吸収率を調べた結果、成人にくらべて小児や高齢者の方が、吸収率も副作用も高い、という数値が出ています。

成人

高齢者

小児

竹内久米司・稲津教久/「経皮毒」日東書院P58.2005より引用

脳の内側を
1倍とした時の

吸収倍率

皮膚から入るとどうなるの?

口から入った化学物質は、肝臓の働きで、 90%以上解毒分解されます。それに対して皮膚から入った場合の排出量は、10日かかってもわずか10%にもなりません。代謝が遅く、皮下の脂肪組織に蓄積された後、やがて徐々にリンパ液や血液に乗って、全身に運ばれます。

2.血液中に化学物質厚生省研究班、高濃度で検出 化粧品などから体内へ?

・山下玲夜/「見てわかる!図解経皮毒」 日東書院P42.2005
・朝日新聞/化粧品などにも含まれる化学物質「パラベン」が血液中で検出!平成11年8月3日

どうやって皮膚から入るの?

皮膚には異物の侵入を防ぐバリアー機能があります。 しかし、日用品に多く使われている 「合成界面活性剤」「溶解剤」が皮膚バリアーを破壊し、有害なものまで体の中に入る手助けをしてしまうのです。これらは、本来ケガや病気の時に薬を浸透させるために作られたもので、薬用では一時的に適量を処方しています。でも、日用品として毎日使っていたら…

蓄積して悪影響を!?

日常生活でどんどん体内にたまる有害化学物質。
一定量をこえた時、突然、アレルギーや花粉症などのさまざまな症状や病気を引き起こすケースがあります。‘‘沈黙の期間”が長いので、原因となるものをずっと使い続けてしまううえ、何種類もの化学物質の害を複合的に受けることも少なくありません。さら に影響の出方は人それぞれ。皮膚から入った原因 物質を特定するのは、とてもむずかしいことなのです。

3.日用品には化学物質がいっぱい?

日ごろ何気なく使っている日用品。あなたはどんなふうに選んでいますか?
一度身のまわりにあるものをチェックしてみてください。
どんなものに何が含まれているでしょうか?

お風呂では吸収率がさらにアップ!

皮膚の温度が10度から37度に上がると、皮膚からの吸収率は10倍にはね上がるといわれます。(実験データによる)シャンプー ・ リンス ・ボディソープ・入浴剤…入浴中は合成化学製品に最も触れる機会が多いのです。

シャンプー

子宮にまで影響が?

ほとんどのシャンプー剤には、合成界面活性剤など、 台所洗剤よりもたくさんの化学物質 が含まれています。毎日の使用によって蓄積され、子宮内膜症などを引き起こす一因にも。フケやかゆみ、抜け毛もシャンプーが原因かも…?

リンス

髪をダメにするの?

リンスのいい香りや色は、ほとんどが化学物質で作られたもの。よくすすがないと髪が細く薄くなってしまうことも。使用感を高めるために配合される陽イオン系の界面活性剤は、 シャンプーの界面活性剤よりも強力! です。

入浴剤

ほんとに温泉気分?

主成分 は炭酸水素ナトリウム(重曹)ですが、着色料や保湿剤、香料など、多くの化学物質が含まれています。なかには 染色体異常を引き起こす ため、食品添加物としての使用を禁止されているサリチル酸が使われているものも。

ボディソープ

乾燥肌の原因?

濃度の高い合成界面活性剤が使われており、 皮膚を守ってくれる皮脂まで洗い流して しまうので、乾燥肌や老化肌の原因になる場合も。また保湿剤や防腐剤、香料の強い刺激で、皮膚が炎症を起こしてしまうこともあります。

洗剤

キレイに洗うため?

台所洗剤で イトミミズが溶けてしまう ってご存じですか?同じように、私たちの皮膚も破壊されてしまうのです。また洗濯用洗剤に含まれる蛍光増白剤も要注意!物に移る性質があるため、デリケートな肌に影響を及ぼすことも。

香り付き柔軟剤

香りがよければいい?

いい匂いがするからと人気ですが、この香りの元にも多くの化学物質が含まれています。わざわざ衣類に香りを残すために作られているので、その影響も大きく、なかには 香りをかぐだけで気分が悪くなる 人もいます。

化粧品

美しくなる?

美容効果を売りにする化粧品にも実は驚くほどたくさんの化学物質が。 皮膚から一日中吸収され続けている ため、かえって肌荒れの原因になることも。口紅に使用されるタール系色素も接触性皮膚炎などを引き起こす危険性が。

生理用ナプキン

便利だけど体には?

紙ナプキンには石油系の化学物質が使用されており、膣朧から体に吸収され、女性特有の病気や症状を引き起こす原因に。また 紙おむつにも同じ物質が使われて います。最近は体にやさしい布ナプキンや布おむつが見直されています。

日用品を選ぶ時の注意点 薬学博士/稲津教久

01

合成界面活性剤が含まれるものは避け、石けんは 『石けん素地』『石けん成分』と記載のものを選ぶ。天然成分・天然素材を使ったものを選ぶ。

02

有名ブランドという意味ではなく、環境や健康に配慮した製品を作っている会社のもの。

03

04

05

化学物質過敏症とは…

さまざまな種類の微量化学物質に反応して苦しむ、 化学物質過敏症(ChemicalSensitivity=CS)。 重症になると、仕事や家事が出来ない、学校へ行けない…など、通常の生活さえ営めなくなる、極めて深刻な“環境病”です。近年、子どものアレルギー疾患が急増・重症化してきているようです。

4.こんな病気も化学物質の影響?

化学物質の中でも、有害とされているのが現在1500種類以上。さらに増える一方です。短い間での急激な増加に、私たちの身体は対応できずに戸惑っているのではないでしょうか?近年問題になっている原因不明の様々な病気が、実は化学物質の影響ではないかと疑われています。

皮膚のトラブル

主婦湿疹、頭皮のかゆみやフケ、抜け毛など、皮下脂肪に蓄積した化学物質が原因の場合があります。

アレルギー

今や20代前半の9割がアレルギー予備軍。有害物質は『経皮吸収』され、アレルギー症状を促進するといわれています。アトピー性皮膚炎や花粉症、喘息や食物アレルギーも化学物質の影響?

がん

日用品に含まれる化学物質は脂溶性のものが多く、皮膚細胞や乳房、子宮などの脂肪に蓄積され、発ガンの原因につながります。

脳の病気

脳の60%は脂肪でできており、アルツハイマー病をはじめ若年性認知症、パーキンソン病、うつ病などとの関運が疑われています。また、母体を通して胎児や乳幼児の脳に影響する危険性も高く、自閉症、学習障害、多動症、適応障害などの原因となっている可能性も指摘されています。

婦人病

不妊症や早期閉経、子宮内膜症・子宮筋腫などの子宮の病気の一因になるといわれます。特にシャンプーやリンスに含まれる化学物質が体内で環境ホルモンとして残留し、子宮筋腫や内膜症の増加、若年齢化に影響を及ぼしているようです。

5.私たちが使った化学物質のゆくえは?地球の未来は?

私たちは、すべてのものとかかわり合いながら生きています。家で使った合成洗剤は、生活雑廃水として川に流れ、海を、土を、空気を汚し、生き物達を汚し…それらはめぐりめぐって、私たちの身に還ってきています。地球の、そして子どもたちの未来はどうなるのでしょう…

オゾン層破壊・地球温暖化

フロンガスなどの温室効果ガスによってオゾン層破壊が進み、その影響で地球の平均温度が上昇、異常気象が発生しやすくなっています。またオゾン層が破壊されると地上に届く紫外線の量も増え、皮膚がんの発症率が高まります。

食の安全性

化学物質を多量に使用した食品、遺伝子組み換え食品、成長ホルモンを使用した家畜の食肉など、食の安心安全に関する問題に注目が集まっています。健康への影響はもちろん、農薬などによる環境への影響も心配されています。

大気汚染・水質汚染

アジアの急速な工業化により、健康被害をもたらすといわれるPM2.5などによる大気汚染が深刻化しています。また地球上にある水のうち人類が利用できるのはたったの約3%と言われており、この水も生活排水や海洋投棄などによる汚染が進み問題となっています。

子どものアレルギー増加

食物アレルギーの子どもが増加している一因として、環境ホルモンがあげられています。子どもに農薬や食品添加物の多い食事を与え続けていると、アトピーなどのアレルギーを引き起こしやすくなる可能性も。

森林破壊

熱帯林では10秒ごとに東京ドーム1個分の森林が破壊されているといわれており、CO2の排出量もどんどん増えています。

6.私たちの想い

私たちは決して化学物質を否定しているわけではありません。毎日の生活や仕事の中でさまざまな化学物質を使い、大きな恩恵を受けています。しかし、便利の裏側の健康や環境に及ぼす影響も知ることが大切です。どんな有害物質にも愛が宿っています。ほんの少しバランス(調和)を取ってあげるだけでいいのです。

地球の環境と身体の環境はひとつです。しっかりおしゃれも楽しみながら、地球にも身体にも優しい生活をすれば、環境は大きく変わります。
私たちは子どもたちの安心•安全な未来のために、ビーワン地球再生プロジェクトに取り組んでいます。もし、もっと知りたい、何かしてみたい、と思われたら、お近くのビーワンサロンをたずねたり、講習会イベントに参加してみてください。
あなたも、“ビーワン地球再生プロジェクト”の仲間になりませんか?

※BSC*発行 小冊子「あなたに知ってほしいこと」より

*全国BSC理美容協同組合(BeOne Study Circle)
「美・健康・地球環境浄化」をテーマに活動する理容師・美容師・エステティシャンを中心とした全国組織です。
パーマやカラー剤などの化学物質の少量化・無害化をめざすなど 地球規模の環境浄化を実現することを目的に『人と地球に安心•安全』な提案をしています。また、広く地球環境の現状を知っていただくため、全国各地でイベントや講演会等も開催しています。
 ●詳しくはこちら